イギリスにはその名も「ザ・コースト・トウ・コースト・ウォーク(The Coast To Coast Walk)」という東西海岸を結ぶ全長307.5キロの歩く道があります。また「歩く権利」の発端となった416.5キロの「ペナインウェイ(The Pennine Way)」などの歩道から、日常の散策路として利用される各地域のフットパスまで、イギリス全土に約22万キロもの歩く道がネットワークされています。

 一方、アメリカには東海岸のジョージア州からメイン州まで約3500キロにおよぶ「アパラチアン・トレイル(The Appalachian Trail)」、西には約340キロの「ジョン・ミューア・トレイル(The John Muir Traik)」というヨセミテ渓谷などを通る山岳トレイルがあり、世界各国からのウォーカー、ハイカー、バックパッカーたちが、それらの歩く道を目指して集まります。

 四季の変化が明確で、自然の豊かさを誇る日本。中でも、北海道は長距離の歩く道を作るうえでの好条件がそろっているのですが、未だに世界に誇れる歩く道は一本もありません。

 山岳国の我が国では、登山をする人のための登山道はたくさんあっても、歩く人のためのフィールドは限られています。しかし、北海道には広大な土地に加えて、丘陵や田園地帯など、比較的なだらかな地形に恵まれ、ハイキングやウォーキングに適した環境があります。もしも、北海道の自然の中に歩く道があれば、多くの人が歩くのではないでしょうか。

 「道がないから歩かない、歩けない」と後退するのではなく「歩きたいから道をつくる、歩きたくなるような道をつくる」と積極的に前進したい。北海道の各地が素晴らしい歩く道でつながれば、自然にふられる道を訪れる「歩く観光客」も増え、世界中から「歩く旅人」がやって来るはずです。
 今は放置されたヤブだらけの道であっても、廃道や林道、地元の人だけが利用する裏道、牧場の中の作業道などをつなぐことで見えてくる「歩く道」は、北海道と人を有機的に結びつける、ひとつの方法かもしれません。

 「北海道ウォーキングネットワーク」は、網走〜釧路までの「AKWay」を活動拠点としますが、今後道内に広がっていくと思われる「歩く道づくり」の際のルート選定や整備、管理にも積極的に参画し、歩く文化の創造と発展に寄与することを目的に活動していきます。

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